ポスター掲示しました〜バレエシャンブルウエスト「くるみ割り人形」
Aile所属・Bクラス2名が出演させていただく公演、バレエシャンブルウエストの
「くるみ割り人形」のポスターをスタジオに貼らせていただきました!

大きなツリーと踊るクララ。
これだけで一気にクリスマスムードに。
今回の公演はお子様を無料でご招待、という枠があるそうで大人5000円のチケットに
同伴のお子様が無料というお席がございます。(詳しくは事務局へお問い合わせください)
毎週土日のリハーサルに通い、振りを覚えている様子。
今回はコックさんの役にも選ばれているので、二人はやる気満々です!
心から温かい気持ちになれるシャンブルのくるみ。
ぜひご家族皆様でご覧いただけたらと思います。
スタジオでもチケットのご予約承っております。お気軽にお問い合わせください。
--------
バレエシャンブルウエスト第95回定期公演【くるみ割り人形】
■日程:2022年12月16日(金)・17日(土)
■時間:16日夜・18:30開演
17日昼・13:00開演、17日夜・17:30開演
■会場:J:COMホール八王子
■チケット:SS席10,000円、S席8,000円、A席5,000円、
親子ペアSS席15,000円、親子ペアS席12,000円、親子ペアA席7,500円
★B席(3階席)は3〜18歳までのお子様が無料の親5000円のお席もございます。
※3歳以上からご入場頂けます。親子席は3歳〜小学6年生までとなります。
--------
チケットをご希望の方は、スタジオにてお申し込み受付いたします。(チケット代もスタジオ精算できます)
【お名前】【公演日時】【お席の券種】を明記の上、ご連絡くださいませ。
♪新規生徒・募集中♪
ご見学・ご体験随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
::::::::::::::::::::::::::::::::::
Aile Body Labo
https://www.ailebodylabo.com/
「整体 Aile Body Labo」「トレーニング Aile Body Labo」でも検索!
★インスタやってます★
「バレエスタジオAile」はこちら
https://www.instagram.com/balletstudio.aile/
「ボディラボ」はこちら
https://www.instagram.com/body_labo_aile/
【お問い合わせ】
junko.aile@gmail.com
info@balletstudio-aile.com
042-705-2653
「くるみ割り人形」のポスターをスタジオに貼らせていただきました!

大きなツリーと踊るクララ。
これだけで一気にクリスマスムードに。
今回の公演はお子様を無料でご招待、という枠があるそうで大人5000円のチケットに
同伴のお子様が無料というお席がございます。(詳しくは事務局へお問い合わせください)
毎週土日のリハーサルに通い、振りを覚えている様子。
今回はコックさんの役にも選ばれているので、二人はやる気満々です!
心から温かい気持ちになれるシャンブルのくるみ。
ぜひご家族皆様でご覧いただけたらと思います。
スタジオでもチケットのご予約承っております。お気軽にお問い合わせください。
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バレエシャンブルウエスト第95回定期公演【くるみ割り人形】
■日程:2022年12月16日(金)・17日(土)
■時間:16日夜・18:30開演
17日昼・13:00開演、17日夜・17:30開演
■会場:J:COMホール八王子
■チケット:SS席10,000円、S席8,000円、A席5,000円、
親子ペアSS席15,000円、親子ペアS席12,000円、親子ペアA席7,500円
★B席(3階席)は3〜18歳までのお子様が無料の親5000円のお席もございます。
※3歳以上からご入場頂けます。親子席は3歳〜小学6年生までとなります。
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Aile Body Labo企画『口腔から考える”からだ”と”健康”』セミナー開催!
口腔と健康にまつわるセミナーを、開催させて頂きます!

………
【口腔から考える"からだ"と"健康"】
■日程:3月29日(火)
■時間:10:00〜13:00(途中休憩アリ)
■内容:
第一部『顎関節および口腔における解剖学・生理学』
第二部『口腔から考える姿勢と運動パフォーマンス』
第三部『口腔体操・食いしばり予防のセルフケア』
■講師:阿部純子(整体師・トレーナー)、土屋光克先生(歯科医師)、秦若菜先生(言語聴覚士)
■場所:東京療術学院(京王線幡ヶ谷駅より徒歩1分)
………
"お口"のスペシャリストである歯科医師の先生、そして言語聴覚士のセミナーとのコラボ開催!
マスクの常用で口腔の筋肉が落ちている方、スマホやデスクワークが起因して、
いつも歯を食いしばりがちな方…等、現代は口腔に悪影響を及ぼしやすい環境がたくさん。
機能解剖から生理学、そして改善できるエクササイズやセルフケアをお届けする今回のセミナー。
他では聞けない話が盛り沢山です!
一般の方はもちろんトレーナーの方やアスリートの方、また介護予防に関わる方など、
ぜひ沢山の方々に聞いて頂きたい内容です。
どなたでもお申し込み頂けるセミナーなので、ご興味のある方はお早めに。
2月末までにお申し込み頂くと早割特典で1000円引きに♪
お申し込みはこちらのQRコードから↓↓

どなたでもご参加いただけるセミナーなので、ご自身の「お口」と「健康」について
このセミナーを通して考えてみていただけたら嬉しいです!
皆様のご参加、心よりお待ちしております。
♪新規生徒・募集中!お問合せはお気軽に♪
::::::::::::::::::::::::::::::::::
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………
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■日程:3月29日(火)
■時間:10:00〜13:00(途中休憩アリ)
■内容:
第一部『顎関節および口腔における解剖学・生理学』
第二部『口腔から考える姿勢と運動パフォーマンス』
第三部『口腔体操・食いしばり予防のセルフケア』
■講師:阿部純子(整体師・トレーナー)、土屋光克先生(歯科医師)、秦若菜先生(言語聴覚士)
■場所:東京療術学院(京王線幡ヶ谷駅より徒歩1分)
………
"お口"のスペシャリストである歯科医師の先生、そして言語聴覚士のセミナーとのコラボ開催!
マスクの常用で口腔の筋肉が落ちている方、スマホやデスクワークが起因して、
いつも歯を食いしばりがちな方…等、現代は口腔に悪影響を及ぼしやすい環境がたくさん。
機能解剖から生理学、そして改善できるエクササイズやセルフケアをお届けする今回のセミナー。
他では聞けない話が盛り沢山です!
一般の方はもちろんトレーナーの方やアスリートの方、また介護予防に関わる方など、
ぜひ沢山の方々に聞いて頂きたい内容です。
どなたでもお申し込み頂けるセミナーなので、ご興味のある方はお早めに。
2月末までにお申し込み頂くと早割特典で1000円引きに♪
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どなたでもご参加いただけるセミナーなので、ご自身の「お口」と「健康」について
このセミナーを通して考えてみていただけたら嬉しいです!
皆様のご参加、心よりお待ちしております。
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限定10名開講!~めぐ先生の朝レッスン
かねてよりご案内申し上げております『めぐ先生の朝レッスン』、密を避けるため限定10名での開講となります。
すでに9名様のお申込みを頂き、【残り枠1名】となっております。
ご参加ご希望の方は、お早めにお申し込みくださいませ!

●メールまたはインスタのDM等で受け付けます。
●【お名前】【ご連絡先】【バレエ経験】を明記の上、info@balletstudio-aile.com
またはAileインスタグラムhttps://www.instagram.com/balletstudio.aile/ までDMをお送りください。
●お申し込みは先着順とさせて頂きます。
朝のカラダを目覚めさせてくれる素敵なレッスン!
ぜひお申込みお待ちしております。
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お問い合わせは、こちらまで。
info@balletstudio-aile.com
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三島由紀夫展-「肉体」というsecond language
三島由紀夫。
文学界ではもちろん知らない人はいない、そして独自のイデオロギーを貫いたという観点でも非常に注目された人物。
そしてバレエで三島と言えば。
そう、あのモーリス・ベジャールが『M』という三島をオマージュした作品を作ったことで知られています。
『私は詩人(三島)を批評するのではなく、愛するためにこれを創った』
ベジャールのこの言葉の真意を知ることは決してできないのだろうけれど、
なぜこれほどまでに三島という人物は、誰かを、何かを触発するのだろうか?
そんな探求心を掻き立てられずにはいられません。
stimulation。刺激。
三島はおそらく刺激する存在だったのではないか?
感銘を受けるとか、心に響くとか、そういうポジティブな感動も、
生々しいとか、毒々しいとか、ある種ネガティブ(目をそむけたくなるという意味で)な強烈なインパクトも、
ある意味で超越して、ただシンプルに『刺激』という感触が腑に落ちる、そんな気がするのです。
良くも悪くも、刺激。
【刺激】
生物、またその感覚器官に作用してあるいはその状態を変化あるいは興奮させ、何らかの反応を起こさせること。
また起こさせるもの。
三島自身、肉体への刺激を自らに与えたときを境に、自己と作品へのattitudeが明らかに変容していく、
それは非常に興味深い過程だと感じます。
今回の展覧会は、まさにその部分に焦点をあて「肉体」というキーワードから作品の変遷を辿るもの。
肉体への意識の変化が作品へどう投影されているのか、その過程を紐解いていく試みは、スリリングなものでした。

肉体、つまり自分の身体は、つねに何らかの刺激にさらされています。
リアルな身体感覚は、誰にも何にも代えがたい、自分だけのたった一つの感覚です。
共感はできても、決して共有できない。
肉体は、ある意味で絶対的に孤独、だからこそ孤高になり得るのかもしれません。
肉体への刺激。
それはときに痛みをともなうけれど、痛みによる知覚もまた存在し、
それを感じることで自分の肉体の部分を認知できることもまた真実です。
自己認知が変わることで、世界観は変わる。
肉体への刺激を自分の人生に加えた三島。
そこから紡ぎ出す言葉が変わっていったことは、自然の流れだと私は感じました。
三島由紀夫は学校ではあまり積極的に取り上げられないでしょうけれど、
その作品に触れてみることは何かの刺激を与えてくれるのではないでしょうか。
そしてベジャールが創った『M』。これをもう一度しっかりと見直したい!と思う今日この頃なのでした。
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三島由紀夫展-「肉体」というsecond language
町田市民文学館こばとらんど
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文学界ではもちろん知らない人はいない、そして独自のイデオロギーを貫いたという観点でも非常に注目された人物。
そしてバレエで三島と言えば。
そう、あのモーリス・ベジャールが『M』という三島をオマージュした作品を作ったことで知られています。
『私は詩人(三島)を批評するのではなく、愛するためにこれを創った』
ベジャールのこの言葉の真意を知ることは決してできないのだろうけれど、
なぜこれほどまでに三島という人物は、誰かを、何かを触発するのだろうか?
そんな探求心を掻き立てられずにはいられません。
stimulation。刺激。
三島はおそらく刺激する存在だったのではないか?
感銘を受けるとか、心に響くとか、そういうポジティブな感動も、
生々しいとか、毒々しいとか、ある種ネガティブ(目をそむけたくなるという意味で)な強烈なインパクトも、
ある意味で超越して、ただシンプルに『刺激』という感触が腑に落ちる、そんな気がするのです。
良くも悪くも、刺激。
【刺激】
生物、またその感覚器官に作用してあるいはその状態を変化あるいは興奮させ、何らかの反応を起こさせること。
また起こさせるもの。
三島自身、肉体への刺激を自らに与えたときを境に、自己と作品へのattitudeが明らかに変容していく、
それは非常に興味深い過程だと感じます。
今回の展覧会は、まさにその部分に焦点をあて「肉体」というキーワードから作品の変遷を辿るもの。
肉体への意識の変化が作品へどう投影されているのか、その過程を紐解いていく試みは、スリリングなものでした。

肉体、つまり自分の身体は、つねに何らかの刺激にさらされています。
リアルな身体感覚は、誰にも何にも代えがたい、自分だけのたった一つの感覚です。
共感はできても、決して共有できない。
肉体は、ある意味で絶対的に孤独、だからこそ孤高になり得るのかもしれません。
肉体への刺激。
それはときに痛みをともなうけれど、痛みによる知覚もまた存在し、
それを感じることで自分の肉体の部分を認知できることもまた真実です。
自己認知が変わることで、世界観は変わる。
肉体への刺激を自分の人生に加えた三島。
そこから紡ぎ出す言葉が変わっていったことは、自然の流れだと私は感じました。
三島由紀夫は学校ではあまり積極的に取り上げられないでしょうけれど、
その作品に触れてみることは何かの刺激を与えてくれるのではないでしょうか。
そしてベジャールが創った『M』。これをもう一度しっかりと見直したい!と思う今日この頃なのでした。
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三島由紀夫展-「肉体」というsecond language
町田市民文学館こばとらんど
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佐々木俊尚氏・新著『時間とテクノロジー』、読了
それはまるで小さな旅の始まりだった。
この本の冒頭を読んだとき、そう思った。
例えて言うなら、茫洋とした海の中で行先のわからない小舟にポツンと一人で乗せられたような気分。
けれど不思議と不安や焦燥感はなかった。
行き先が分からないのは、これまでの私が手に入れている地図ではいけない場所だから。
今までの認識ではきっとたどり着けないと、直感的に思ったから。
私が旅だと感じたのは、きっとそのせいだ。
『時間とテクノロジー』
佐々木俊尚氏の新著。
著者の本はすべて拝読してきたけれど、今回の一冊ほど重層的かつ広大な本はなかったように思う。
そして極めてスリリング。
どこまでも果てしなく、時間と空間を縦横無尽に行き来する。

「未来はあなたの前にあるのでしょうか?それとも後ろにあるのでしょうか?」
この謎かけのような、問い。
冒頭のこの問いかけは、まさにこの一冊を象徴し、私たちの今を象徴している。
テクノロジーの進化は、時間と空間の概念を変えた。
その事実は、今や誰もが知っている。
ある地点を境に世界観が変わった、私たちはそう認知している。
けれど、それがどのように変遷してきたのか?
なぜその変化や改革が起こったのか?
そしてそれはどこへ行きつくのか?
その答えは、まだ誰も知らない。
私の知り合いの中学生が作文でこんな風に書いていた。
「スマホを持ったことで正解をすぐに探し出し、自分で考える力が弱くなっていると
中学生でもこの世界が何か移り進んでいることを切に感じているし、多感な時期だからこそ余計にそう思うのかもしれない。
きっとみんな、どこか不安なんだと思う。
テクノロジーの進化で得られた便利さと引き換えに、身体感は薄らいでいく。
重たい機材を運ぶ必要も、コードをグルグル巻きとる不便さも、とうの昔に過ぎ去ってしまった。
私が、「いまここ」にいることを、どうやって感じればいいのか。
世界と「いまここ」でつながっている感覚が、希薄になっているからかもしれない。
みんなが漠として抱いている不安。
この一冊は、きっとその答えをくれる。
すべてではないかもしれないけれど、確実に何かを照らしてくれる。
これまでのテクノロジーの変遷や進化の過程、そして人間の認知の変化を物語というメタファーに落とし込み、
巧みに解析してくれている本書は、新しい哲学を提示してくれている。
そして理論的であり抒情的な文章は、まさに心地よいインターフェイスだ。
文字と自分という隔たりを感じさせず、スッと意識の中に溶け込んでいく。
“読む”、という行為も時に“摩擦”を生じる。
頭に入りにくい文章は、引っ掛かりを感じてなかなか進まない。
この本には、それがない。まさに“なめらかな没入”。
しかし時折挟まれるエピソードは、まさに心地よい摩擦として意識をピン止めする。
まるでなめらかに流れていってしまう無意識という河の流れの中で、意識というブイを立てそこに留めおくように。
本書の中で、“なめらかな没入”と“摩擦”がキーワードとして登場する。
これがテクノロジ―の進化と身体感覚との大きなカギになっている。
身体を扱う仕事をしている私にとって、この身体感覚の在りようは、非常に興味深い。
そしてテクノロジーの進化は、身体感覚について決して投げ出したりしないのだろう。
人間の根源にある「つながりたい」という欲求は、普遍だからだ。
リアルな身体感覚が希薄になるかもしれないという不安感はつねにつきまとい、
それがある種のブレーキとして作用することもまた事実なのかもしれない。
だからこそ、それを補完しようとする機能が無意識的にはたらく。
カセットテープで音楽を聴くような、レコードの針を置くような、ある種の手間という“摩擦”を含む行為は
淘汰されることはなく、愛すべきものとして存在し続けるのかもしれない。
私たちは、進化を漫然と享受するのでも、不審がって拒否するのでもなく、あるいは流されるのでもなく、
知らなければならないのだと思う。あるいはその努力、知ろうとする努力が必要なのではないか、と。
これは教育などの分野においても、今後は大きく発展していくのだろう。
2020年度は予備校や学習塾などの教育業界においてもAI教育元年になると言われているそうだ。
AI教育の利点は、人間では気づけないインプットの際の落とし穴を見つけて指摘してくれること。
どこがわかっていないのか、どこに戻ればいいのかをAIの知能が見抜き、教えてくれる。
しかしアウトプットの時には誰もそばにいてくれない。
このあたりは、今後のAIを考えるうえでも、大きなテーマになるのかもしれないと思った。
冒頭の問いかけ。
未来の在りどころ。
『因果の物語』から『共時の物語』へ。
過去の因果律では解きほぐせない今の世界観を、『共時』という概念はきっと照らし出してくれる。
テクノロジーの進化は、距離と時間、空間の概念を変える。
そこにあったのは「つながりたい」という切なる願い、それが進化のモチベーションだったのだと思う。
物理的な距離を英語に訳すと『physical distance』、つまり肉体の距離。
スペインに住んでいる私の友人は、かつて日本にいた恋人とは移住がきっかけで別れてしまったと話してくれた。
「やっぱり遠距離恋愛だと、メールとかスカイプとかでも限界があるのかな」という私の問いかけに、
彼は突然私の手をぎゅっと握り「こういうことなんだよ」と、私の目を見て切なそうにつぶやいた。
ドキリとしたと同時に、ものすごく切なくなった。
ああそうか、触れられないのか、と。
人と人、まして恋人同士がお互いに触れ合えないのがどれほど辛いことか。
「あの当時大学生だったから、もっと色々なものが進化していて彼女と密接にコミュニケーションができたらと
どれほど願ったことか。」そんなふうに話してくれた。
『physical distance』
この言葉にテクノロジーの未来は、どういう解を持つのか。
そして『共時』という新たな時間軸で、私たちはどこから未来へ入っていくのか。
この本を貫いている哲学は、これからの時代の羅針盤として私たちを導いてくれる光になるだろう。
ただ、その羅針盤を使うのは、私たち一人一人だということを忘れてはいけないのだと思う。
冒頭の問いかけ。
未来はどちらにあるのか?
人間は直立しているけれども、元々の四つ足歩行の身体機能を備えているし、その運動原理は変わらない。
つまり背中(背面)を運ぶことで、前に進んでいる。
四つ足になって考えてみる、進むべき背中は上にある。
とするならば。
未来は後ろからやってきて、背中に乗せて前に運ばれるのではないだろうか。
テクノロジーという翼を背中に携えて、因果から解き放たれて、過去や未来、
前や後ろという意識にも縛られずに新しい時間と空間の概念を手に入れて運ばれていくのかもしれない。
ただ “生きていく” というシンプルでリアルな真実とともに。
そして、この一冊とともに。
この本の冒頭を読んだとき、そう思った。
例えて言うなら、茫洋とした海の中で行先のわからない小舟にポツンと一人で乗せられたような気分。
けれど不思議と不安や焦燥感はなかった。
行き先が分からないのは、これまでの私が手に入れている地図ではいけない場所だから。
今までの認識ではきっとたどり着けないと、直感的に思ったから。
私が旅だと感じたのは、きっとそのせいだ。
『時間とテクノロジー』
佐々木俊尚氏の新著。
著者の本はすべて拝読してきたけれど、今回の一冊ほど重層的かつ広大な本はなかったように思う。
そして極めてスリリング。
どこまでも果てしなく、時間と空間を縦横無尽に行き来する。

「未来はあなたの前にあるのでしょうか?それとも後ろにあるのでしょうか?」
この謎かけのような、問い。
冒頭のこの問いかけは、まさにこの一冊を象徴し、私たちの今を象徴している。
テクノロジーの進化は、時間と空間の概念を変えた。
その事実は、今や誰もが知っている。
ある地点を境に世界観が変わった、私たちはそう認知している。
けれど、それがどのように変遷してきたのか?
なぜその変化や改革が起こったのか?
そしてそれはどこへ行きつくのか?
その答えは、まだ誰も知らない。
私の知り合いの中学生が作文でこんな風に書いていた。
「スマホを持ったことで正解をすぐに探し出し、自分で考える力が弱くなっていると
中学生でもこの世界が何か移り進んでいることを切に感じているし、多感な時期だからこそ余計にそう思うのかもしれない。
きっとみんな、どこか不安なんだと思う。
テクノロジーの進化で得られた便利さと引き換えに、身体感は薄らいでいく。
重たい機材を運ぶ必要も、コードをグルグル巻きとる不便さも、とうの昔に過ぎ去ってしまった。
私が、「いまここ」にいることを、どうやって感じればいいのか。
世界と「いまここ」でつながっている感覚が、希薄になっているからかもしれない。
みんなが漠として抱いている不安。
この一冊は、きっとその答えをくれる。
すべてではないかもしれないけれど、確実に何かを照らしてくれる。
これまでのテクノロジーの変遷や進化の過程、そして人間の認知の変化を物語というメタファーに落とし込み、
巧みに解析してくれている本書は、新しい哲学を提示してくれている。
そして理論的であり抒情的な文章は、まさに心地よいインターフェイスだ。
文字と自分という隔たりを感じさせず、スッと意識の中に溶け込んでいく。
“読む”、という行為も時に“摩擦”を生じる。
頭に入りにくい文章は、引っ掛かりを感じてなかなか進まない。
この本には、それがない。まさに“なめらかな没入”。
しかし時折挟まれるエピソードは、まさに心地よい摩擦として意識をピン止めする。
まるでなめらかに流れていってしまう無意識という河の流れの中で、意識というブイを立てそこに留めおくように。
本書の中で、“なめらかな没入”と“摩擦”がキーワードとして登場する。
これがテクノロジ―の進化と身体感覚との大きなカギになっている。
身体を扱う仕事をしている私にとって、この身体感覚の在りようは、非常に興味深い。
そしてテクノロジーの進化は、身体感覚について決して投げ出したりしないのだろう。
人間の根源にある「つながりたい」という欲求は、普遍だからだ。
リアルな身体感覚が希薄になるかもしれないという不安感はつねにつきまとい、
それがある種のブレーキとして作用することもまた事実なのかもしれない。
だからこそ、それを補完しようとする機能が無意識的にはたらく。
カセットテープで音楽を聴くような、レコードの針を置くような、ある種の手間という“摩擦”を含む行為は
淘汰されることはなく、愛すべきものとして存在し続けるのかもしれない。
私たちは、進化を漫然と享受するのでも、不審がって拒否するのでもなく、あるいは流されるのでもなく、
知らなければならないのだと思う。あるいはその努力、知ろうとする努力が必要なのではないか、と。
これは教育などの分野においても、今後は大きく発展していくのだろう。
2020年度は予備校や学習塾などの教育業界においてもAI教育元年になると言われているそうだ。
AI教育の利点は、人間では気づけないインプットの際の落とし穴を見つけて指摘してくれること。
どこがわかっていないのか、どこに戻ればいいのかをAIの知能が見抜き、教えてくれる。
しかしアウトプットの時には誰もそばにいてくれない。
このあたりは、今後のAIを考えるうえでも、大きなテーマになるのかもしれないと思った。
冒頭の問いかけ。
未来の在りどころ。
『因果の物語』から『共時の物語』へ。
過去の因果律では解きほぐせない今の世界観を、『共時』という概念はきっと照らし出してくれる。
テクノロジーの進化は、距離と時間、空間の概念を変える。
そこにあったのは「つながりたい」という切なる願い、それが進化のモチベーションだったのだと思う。
物理的な距離を英語に訳すと『physical distance』、つまり肉体の距離。
スペインに住んでいる私の友人は、かつて日本にいた恋人とは移住がきっかけで別れてしまったと話してくれた。
「やっぱり遠距離恋愛だと、メールとかスカイプとかでも限界があるのかな」という私の問いかけに、
彼は突然私の手をぎゅっと握り「こういうことなんだよ」と、私の目を見て切なそうにつぶやいた。
ドキリとしたと同時に、ものすごく切なくなった。
ああそうか、触れられないのか、と。
人と人、まして恋人同士がお互いに触れ合えないのがどれほど辛いことか。
「あの当時大学生だったから、もっと色々なものが進化していて彼女と密接にコミュニケーションができたらと
どれほど願ったことか。」そんなふうに話してくれた。
『physical distance』
この言葉にテクノロジーの未来は、どういう解を持つのか。
そして『共時』という新たな時間軸で、私たちはどこから未来へ入っていくのか。
この本を貫いている哲学は、これからの時代の羅針盤として私たちを導いてくれる光になるだろう。
ただ、その羅針盤を使うのは、私たち一人一人だということを忘れてはいけないのだと思う。
冒頭の問いかけ。
未来はどちらにあるのか?
人間は直立しているけれども、元々の四つ足歩行の身体機能を備えているし、その運動原理は変わらない。
つまり背中(背面)を運ぶことで、前に進んでいる。
四つ足になって考えてみる、進むべき背中は上にある。
とするならば。
未来は後ろからやってきて、背中に乗せて前に運ばれるのではないだろうか。
テクノロジーという翼を背中に携えて、因果から解き放たれて、過去や未来、
前や後ろという意識にも縛られずに新しい時間と空間の概念を手に入れて運ばれていくのかもしれない。
ただ “生きていく” というシンプルでリアルな真実とともに。
そして、この一冊とともに。