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舞台、そして私自身

生徒を全員、無事に舞台に送り出すこと。
それが主宰としての責任であり、最終的に自分にとっての成功だと思っています。

舞台の幕が下りるまで色々とあった会でしたが、全員で無事に終われたこと。
そこにはたくさんの人たちの、助けと支えがありました。
感謝の気持ち以外、今の私にはありません。

成功、失敗、悔しさ、嬉しさ…みんなそれぞれあったことと思います。
その気持ちに折り合いをつけ、次に向かう勇気。
私は、彼女たちの勇気に励まされ、力をもらうのです。
そして、心から誇りに思います。


本番で練習通りの踊りをするのは、とても難しい。
気持ちも、体も、コンディションがまるで違う。
それでも、もし本番の成功を少しでも担保するものがあるとしたら、やはりそれは日々の練習のみ。
だからと言って、保険のようなものなんてないし、「絶対」は存在しない。
そういう意味で、舞台は本当に恐ろしい場所でもあるし、また恐ろしいほど魅力的な場所でもあるのだと思います。


今回、ピアノの演奏とともに踊ることになった『インザナイト』。
直前まで、迷い、悩み、正直苦しんでいました。

本番の幕が上がってライトが当たった瞬間、色々な方の言葉が次々と胸に浮かんできたのを覚えています。

そして思ったことは、ただ一つ。

『音楽を信じ、パートナーを心から信じよう』

あとは、その気持ちに素直に従っていました。




舞台上は、不思議な空気でした。

宮沢さんはピアノのところにいるのに、とても近くに感じられ、音楽が自分の身体の中に入ってくるようでした。
パートナーの宮本さんの呼吸、体温、眼差しを自然に感じることができ、まるで夢のような時間でした。
私はただただ、その不思議で静謐な空気を、味わい、楽しみ、身をゆだねていました。

それが舞台の上で正しい在り方なのかは、正直わかりません。
失敗や悔しい部分もたくさんありましたし、練習以上のことはできないと、身に染みて痛感しました。
それでも、あんな風に舞台の上で「生きていた」ことは、今までありませんでした。

儚く、そして幸せな時間でした。


パートナーの宮本さんと演奏して下さった宮沢さんには、ただただ感謝しかありません。
あの日、あの場所で、あの空気をお二人と共有できたことは、私にとっては大きな財産です。
これから先、自分の人生を歩む中で、とても大事なことをお二人は私に教えて下さいました。

私はそれをしっかりと持って、未来に進まなければなりません。



過ぎ去った時間は、二度と戻ってはきません。
どんな失敗も、成功も、すべては過去です。
だからこそ切なく、だからこそ愛おしい。

過去の想い出に浸ること、ノスタルジックな感傷は、ときに美しく素敵です。
鮮やかな心の風景があるからこそ、人は生きていくことができるのだとも思います。
しかし、想い出は二度と現実には蘇らない。
寂しくても、切なくても、その事実を忘れてはいけないのかな、と。

未来に向かうために、自分ができること。
それは、今、この瞬間を精一杯生きることしかないのだと、私は思うのです。

次に向かって、未来に向かって、また一日『今日』という日を、精一杯生きていきたいと思います。
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